五島福江、長崎の離島でありそれなりの大きさを持つ島である。島の重要インフラとして機能する福江空港は2000mの滑走路を有し、福岡/長崎便がそれぞれ1日3往復ずつ運航されている。そんな離島インフラ路線のレビューをしていこう。
今回は、所用にて福江へ行っておりその帰路としてこの便を利用。オリエンタルエアブリッジ(以下ORC)の運航であるが、ANAの機材による運航であるちょっと特殊な路線。
フライトデータ
- OC74(NH4674) FUJ-NGS
- 10:50-11:20/10:51-11:19 Flight Time 20min
- DHC-8-400 / Q400 (JA848A)
- 離陸/着陸滑走路 21↑/14↓
- 座席 5A
- 巡航高度 N/A ft
- 2023/07/某日
- 天候、曇り
搭乗機よりも早く空港へ着いたため、デッキにてお迎え。朝までは快晴だった福江も10時ころから雲が多くなりこのような天気に。展望デッキはこじんまりとしていたが、撮影しやすく飛行機も近くかなり好条件だった。
搭乗
保安検査を済ませ制限エリアへ。モニターには時刻表が乗っており、地方空港でよく見るスタイルだ。余談であるが、この日はこの後視程が急激に悪化し搭乗便以降が全て欠航となった。
飛行機までは歩いて向かう。マニア的には近くで飛行機が見れるのでこの点は評価が高い。
本日の搭乗機はDHC-8-400、別名Q400で見ての通りANAの機材である。しかし、乗務員はORCであるのでちょっと不思議な感じがする。ANAとコードシェアしているため、便名が付与されるのは分かるが機材まで共通となっているのはなかなか珍しいのではないだろうか。
座席は5Aを指定した。プロペラのちょと前でプロペラのピッチなどを観察するにはうってつけの席だ。搭乗率は5割ほど、後方席がかなり埋まっていた印象だ。また、島民のビジネスマンが多く観光客は少なかった。インフラ路線であることを実感。
フライト
定刻通りにタキシーアウトし滑走路へ。RWY21からのテイクオフのようだ。Q400の特徴的なプロップ音、案外癖になるいい音だ。
軽快な音から一気に回転数を上げ推力をあげる。この際にプロペラのピッチが変わっているのを必死で観察しニコニコしていたのは機械系の学生としての性だろう。
軽々と離陸し福江に別れを告げる。
厚い雲を抜けた先に広がるのは青い空。飛行機に乗っていて一番気持ちのいい瞬間だと思う。この単距離路線であるため機内サービスはもちろんない。
また、シートベルトサインが消えたのは5分もなかった。
それでは恒例のシートピッチチェック。筆者は165㎝ほど、拳3個ほど入る広さで足も余裕で組めるので驚いた。ATRには乗ったことがあったが正直かなり狭かった。しかし、Q400は格段に広い。正直大手のB737やA320よりも快適な気がする。
広さで言えば国内線で一番快適な気はする。しかし、プロペラの騒音、低い天井による圧迫感が不人気の理由になっているのだろう。
到着
五島福江ー長崎線、時刻表では30分となっているが実際のフライトタイムはそんなになく僅か20分ほどで到着。長崎空港RWY14へランディング。タキシーし8番スポットへスポットイン。
降機前に機内を撮影させてもらった。最前列に車いすの方がいたため、機内中央付近から後ろを撮影させてもらった。写真で見ると分かりやすいが、やはり天井はかなり低い。窓側席で急に立つと頭を強打する(実際にやらかした)。
Q400は通常内臓タラップにてエプロンに降り立つが、長崎空港ではPBBと接続する機器を導入。おかげでPBBと接続でき楽にターミナルへ入ることができた。その後、荷物を受け取りフライトは終了。
まとめ
五島福江ー長崎、OC74を利用しての感想は以下の通りだ。
- 福江空港はコンパクトで迷うことはない
- ANAの機材でORC乗務員による運航、利用客として困ることは特にない
- Q400のシートピッチは広く快適
- 天井は低い、プロペラ音はやはりうるさい
- 離陸してすぐに着陸(フライトタイム20分)なので実質トイレに行けない
- 頭上の荷物棚に注意
- 離島の景色は絶景
- 島民の方の利用が多い
プロペラ機での運航の多い離島路線、飛行時間も短いものの島の重要なインフラであることは明白だ。また、プロペラ機を舐めてはいけない。
魅力あふれる路線であるため、皆さんぜひ搭乗してみてはどうだろうか。